マンション規約共用部分を解説

114 マンション

マンションの共用部分には、法定共用部分と規約共用部分があります。

法定共用部分は、専有部分(構造上の独立性と利用上の独立性がある)以外の建物の部分
規約共用部分は、専有部分(構造上の独立性と利用上の独立性がある)となりうる部分及び附属の建物のことをいいます。

規約共用部分というのは、
構造上、利用上の独立性があるので、本来は専有部分にすることができますが、管理規約によって共用部分とされたもので、具体的には集会所や管理人室などがあります。また、附属の建物は、通常は独立の外在物であるが、それを共用の物置場や車庫として利用する場合があります。

※管理人室については、「利用上の独立性がある」の判断が難しく、利用上の独立性がないという判例もあります。その場合、区分所有権の目的(専有部分)となり得ませんので、その管理人室は法定共用部分(区分所有法4条1項)ということになります(東京高裁平成2年6月25日判決参照)

また、区分所有法第四条2項では、規約共用部分は、登記しなければ第三者に対抗することができないという規定があります。

規約共用部分は区分建物の表題部に登記されますが所有関係の権利登記には登記されません。

なぜ所有関係の権利登記ができないかというと、

規約共用部分は、専有部分を他人に譲渡した場合、当然に規約共用部分の持ち分割合も移転します。規約共用部分の持分についてだけ権利変動が生じることがないため、権利の登記をする必要性がないのです。

規約共用分の持分割合は一般的には、法定共用部分と同じで専有部分の持分割合となっており、法定共用部分との違いは、登記できるかできないかです。

区分建物の表題部には、

  1. 一棟の建物の表示
  2. 専有部分の建物の表示

に分かれています。

規約共用部分が登記される場所は、2.専有部分の建物の表示の表題部です。

規約で共用部分と定めても登記がなければ、専有部分として第三者に権利が譲渡され、第三者の権利が登記されてしまうと、第三者に対し共用部分であることを主張することができなくなってしまいます。

しかし、背信的悪意者(規約共用部分と知っていて全く違う用途に使用するなど)は、管理組合に対抗できない事例判決があります。…東京高裁平成21年8月6日判決

規約共用部分が区分所有建物表題部に登記される内容を見ていきます。

表題部の登記(規約共用部分の登記)は、表題部に所有者として記載されている者(所有権の登記がない場合)または所有権の登記名義人(所有権の登記がある場合)に限って申請することができる。

 

附属している集会室を登記する場合

【表題部】(専有部分の建物の表示)
【家屋番号】ひるが丘二丁目1番の10             余白
【建物の名称】 集会室                      余白
①種類   ②構造      ③床面積 ㎡     原因と日付
集会室   RC造1階建   1階部分 56.00 ㎡   平成20年3月20日新築
余白    余白       余白           平成20年4月1日 規約設定共用部分

 

 

111号室を集会所に登記する場合

【表題部】(専有部分の建物の表示)
【家屋番号】ひるが丘二丁目1番の10             
【建物の名称】  111                    余白
①種類   ②構造      ③床面積 ㎡    原因と日付        
居宅    RC造1階建   11階部分78.00 ㎡   平成25年3月20日新築 
余白    余白       余白                              平成30年4月20日   規約設定共用部分

 

規約共用部分を登記する方法

例えば111号室を集会所にする場合は、

111号室の登記名義人が申請して区分建物の表題部に登記されます。

規約共用部分は権利の登記(甲区)ができないので、あくまでもマンションに付随する権利として規約共用部分の持分も売買契約書に盛り込んでおくだけにとどまり、規約共用部分を誰が所有しているのかを登記簿上公示することはできません。(甲区は抹消されます)

 

111号室(集会室)を売却する場合

規約共用部分の111号室を売却する時、区分所有者全員の共有名義(共有物)となっている以上、組合の財産(全区分所有者の共有財産となります)となったものを処分することになりますから区分所有者全員の実印による押印、全員分の印鑑登録証明書などが必要になります。

 

マンションが規約共用部分を設定する場合、慎重にすすめていかなくてはなりません。

将来、売却の可能性があるのなら管理組合法人にして、111号室を購入することをおすすめします。

 

相続人不明の専有部分(所有者不明)を規約共用部分として使われている場合は、登記をしないで規約共用部分にしているケースも見受けられます。

 

 

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